三好市山城町にある大歩危、小歩危渓谷は四国山地の険しい秘境です。
そこは高知と徳島の国境(くにざかい土佐と阿波の国)を守る勇敢な山岳武士の里で
あり全国でもまれにみる 山深い妖怪伝説の里でもあります。
阿波街道の一部でもある旧街道は切り立つ崖の上にあり、足をすべらせれば滝つぼに
おちてしまうような命にかかわる危険な所がいっぱいあります。
そんなところには
必ず妖怪の話があり人々はそこに近づかないようにするなど妖怪話は事故や事件から
身を守る知恵として伝え聞かされ くらしの中に生きつづけてきたのです。
大歩危、小歩危には60数ヶ所に30数種の妖怪伝説があります。
山城町の妖怪村(藤川谷の会員さんと町民の有志が入っている)は着ぐるみを作ったり妖怪まつりを年に一度開催し妖怪鍋(しし鍋)を囲んでイベントをするなど村をあげて妖怪伝承をしてきました。
それを水木しげる氏発案の世界妖怪協会から認められ怪遺産として平成20年に
全国で2番目に認証して頂きました。
日本民俗学の創始者、柳田国男の門下生、武田明氏(香川県出身)の調査により
三名村字平(現山城町平)の妖怪について記述が残っています。
また、平成20年の怪遺産認定式はWest-Westで行われ(ORFと共催)
水木しげる氏の後継者の直京極夏彦氏に認定証を頂きました。
水木しげる(大正11年生まれ 88歳?)は言わずとしれた境港市出身の
妖怪を扱ったまんが作品の人気作家です。
代表作 ゲゲゲの鬼太郎は6度TVアニメ化、映画と2007年にはフランスの
アングレーム国際漫画祭で日本人初の最優秀作品賞を授賞しています。
また特異なキャラクターで太平洋戦争でラバウル島で九死に一生を得て復員できました。その後 まんが作家として活躍してゆきます。
水木しげる氏は柳田国男の記述だけを参考にして姿、形をインスピレーションで
デザインしたと言われています。
数多くの妖怪を形にした水木氏ですがこの子泣き爺もその一つです。
だだをこねて泣く子供に「泣く子をほしい」と
連れ去る子泣き爺がくるぞと戒めていたようです。
こなきじじいの像が2001年11月に山城町上名に作られました
2001年に郷土史家や地元の有志により伝承の発祥地と認定され(山城町上名)
現地に児啼爺の石像と京極夏彦による「児啼爺の碑」が立てられている(2001.11月)
この横にはわき水もありいかにもこなき爺が出そうな山間部(剣山国定公園の
中にあります)をぜひ一度訪れてみて下さい。